厚生労働省の「簡易生命表(令和2年)」によると、
2020年の日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳
2019年と比較して男性は0.23年、女性は0.29年上回ったというデータです。
そして健康寿命(介護の必要がなく健康的に日常生活が送れる期間を示す)は
男性は72.68歳、女性は75.38歳 (2021/12/20発表)
平均寿命と健康寿命の差が10〜12年あるという現状です。
健康寿命=介護の必要がなく健康的に日常生活が送れる期間
ということは、このままだと
10〜12年間、何かしらの介護が必要になるということ・・・
もちろん、これらはあくまでも平均なので、介護が必要な期間にも幅があり、必要でない方もいらっしゃるということです。
しかし、10〜12年は・・・長い
健康寿命にこだわる理由
長男が小学一年生の秋、顔面神経麻痺を患いました。
その頃はコロナの関係で、私も一緒に入院生活をし、一歩も外に出ないか、
退院まで面会もできないまま過ごすか、という2択でした。
それはもう、入院するしかなかったわけで。
しかし最初は、親子ともども微熱があったため(じめじめの雨の中、レインコートと長靴で病院3件回ってきたら、体温上がるっしょ)
個室へと隔離されました。
検査結果が出るまで隔離。
その個室というのが、子どものベッドと、長椅子とパイプ椅子と、洗面台のみの部屋。
トイレはポータブルトイレのみ。
部屋から出ることは固く禁止されていたので、親子でパーテーションもない、ぽつんと置かれたポータブルトイレで排泄するしかなかったのです。
出たらナースコールで看護師さんを呼んで
「トイレお願いします」と毎回告げるんです。
看護師さんは、お仕事ですから、毎回、その排泄物をチェックしてから(バケツの部分だけ)持っていってくれるんです。
もちろん
有難いことは重々承知です。綺麗にしてくださり、感謝です。
ただね・・・
部屋の端、TVの横に置かれたポータブルトイレで排泄し、それをチェックして持っていってくださる看護師さんと、気まずさなしでお話するのって、できますか?
排泄物を見られた方と、顔を合わせるのって、正直私はきつかった・・・。
(子どもはそこまで感じてはなさそうだったので、ちょっとホッとしていました。)
排泄したいけど、嫌やな・・・
そう思うとギリギリまで我慢するんです。するとね、見事に頭が割れそうなほどの頭痛と吐き気がしだして、当たり前やけど鎮痛剤なんていただけなくて。
排泄するということについて、身を持って、経験を通して学べたとても良い機会でした。
『我慢はあかん!』
ようやく検査結果が出て、3日の隔離が解除され、大部屋に移動となりました。
率直に・・・
好きな時に、行きたい時にトイレに歩いていけることが
本当に一番嬉しかったんじゃないかって思うんです。
(子どもの顔面神経麻痺についてはまた別の機会に書かせていただこうと思います)
- 自分の脚で歩いてトイレに行くこと
- 好きなタイミングでトイレに行くこと
- トイレで一人になれること(安心・安全の確保)
これって、当たり前のようで、当たり前ではなくなることがあるんです。
いろんな要因はあると思いますが、例えばそれが、予防できるとしたら?
今から少しづつできることをしていたら、トイレはずっと一人で行けるよって言われたら?
イマジネーションを広げて、想像してみてください。まずはトイレについて、いろんな「if」を想定してみてください。
ショッピングセンターのトイレで長蛇の列。個室一個空いてそうやのに入らないご婦人。
「和式でよかかったら空いてますよ」って声をかけられることが何度もあった。
そう、和式トイレも・・・膝が痛くて使えない。
それが予防できるとしたら?今から少しづつできることをしていたら、和式だって平気だよって言えたら?(和式トイレもいつか消滅するのかしら?)
健康って、空気のように、何も不便がない時は意識してないもので。
でもちょっと体調崩したり、元気がなくなると、健康のありがたさを感じますよね。
多分それって・・・
体からしたら「おいっ!!」て感じでしょうね。
無くなってから気づくではなく、今から、この瞬間から、意識と行動を変えていくことが必要かもしれません。
私は有難いことにトイレの経験ができました。当初はきつかったけど、良い経験です。
だから何度も何度も言うんです。こだわるんです。
トイレは自分の脚で好きなタイミングで行くっ!
そのためにできることをコツコツと。何歳からでも大丈夫!筋肉は裏切らない!
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